オープニング
おはようございます、駒居です。
本日は「頭と口を連動させるトレーニング」というお話をしていきます。
それでは生徒さんからいただいたご質問にお答えしていきます。
ご質問
言語化の瞬発力に課題があります

駒居さん、運営の皆様いつもありがとうございます。 本日初めてのチームセッションに参加しました。その中で自分の課題が明確になったためご相談をさせていただきます。
私は限られた時間内で要点をまとめ、言語化して伝える瞬発力に課題があります。特に5分で考えて1分で話すような場面では、焦って思考が整理できず言葉も散らばってしまい、伝えたいことがぼやけてしまいます。
その場の質問にも即座に答えられず、後からあの時こう言えばよかったと後悔することが多くあります。これは経験や練習不足だと自覚しており、改善したいと思っています。
文章でのアウトプットでは丁寧に構成ができても、実際の会話になると印象が大きく変わってしまう自覚があり、それが悔しいです。
今までのラジオで学んだ、書き出す、時間制限を設けるなどの思考整理は日常的に実践していますが、それでも会話の中で瞬時に言語化することは別の難しさがあると感じました。
前もって準備すれば、ある程度対応できますが、それだけでは瞬発力の練習にならないと感じています。だからこそ今後はクラスメイトにも協力してもらい、実践形式での言語化練習を積みたいと思っています。
今回のセッションではまとめ役も担当しました。行動力には自信があります。あとはこの行動を言語化で支えられるようになれば、もっと自分に自信が持てる気がします。
質問内容
- 駒居さんはその場で的確に話す力をどのように鍛えてこられましたか
- 思考を素早く整理して言葉にするために、日常で意識していることがあれば教えてください
- 会話の中の言語化スキルを高めるために今から実践できるトレーニング方法があればご教示いただけると嬉しいです
感情の言語化が苦手です



自分の感情を言語化することがすごく苦手で、いつも分かりにくい言い回しや表現になってしまいます。
感情を分かりやすく言語化するための練習方法についてご教示いただけますと幸いです。



ありがとうございます。とても具体的で実践的な質問を2ついただきました。
そしてまず一つ目の質問者さんの「行動力には自信があります」という言葉、これはとても印象的でしたね。実際にチームセッションでまとめ役まで担当されているということは、すでに素晴らしい行動力をお持ちだと思います。
そして文章での言語化は得意だけれども、会話になると印象が変わってしまうという課題も多くの方が共通して抱えている悩みだと思いますので、できる限り言語化というところにフォーカスをしてお話をさせていただきます。
では、まず本題に入る前に、そもそも言語化とは何なのかということについてお話をしておきます。
言語化とは何か
結論から言うと、言語化とは自分の考えや感情を相手に伝わる言葉で表現する能力のことです。これは単に言葉を発するということではなく、相手に正確に、そして分かりやすく自分の思いを伝えるということです。
多くの方が言語化が苦手とおっしゃっていますが、実は私たちは毎日言語化をしています。ただし、それが相手に伝わる形になっているかどうかが問題なのです。
例えば頭の中ではかなり複雑に考えているのに、実際に「今日のプレゼンはどうでしたか?」と聞かれた時に、「うーん、なんか微妙でした」としか答えられないということはよくありますよね。
これは言語化ができていない状態です。頭の中にはちゃんと考えがあるのに、それを相手に伝わる形で表現できていないということです。
言語化がうまくできるようになると相手との意思疎通がスムーズになり、信頼関係も築きやすくなります。そしてSNSの発信においても、フォロワーの心に刺さるコンテンツを作ることができるようになります。
つまり言語化というのは、コミュニケーション能力そのものといっても過言ではないと思います。
言語化とは
- 自分の考えや感情を相手に伝わる言葉で表現する能力
的確に話す力の鍛え方
では、まず最初の質問「駒居さんはその場で的確に話す力をどのように鍛えてこられましたか」ということについてお話しします。
もしかしたら意外に思われるかもしれませんが、実は私自身、もともと全く言語化できませんでした。
遡ることもう8年前になるのですが、営業をしていた時代に上司から「お前の話は結論までが長すぎて何を言ってるかわからない。頼むから日本語を喋ってくれ」と言われたことまであったのです。
それぐらい相手に分かりやすく話すということが苦手だったのです。当時の私は思ったことをそのまま順番に話してしまって、相手が一番知りたい結論がなかなか出てこないという状態でした。聞いてる側にとっては「結局何が言いたいの?」と感じる話し方だったと思います。
この経験があったからこそ、言語化の瞬発力というのは一朝一夕では身につかないものだと実感していますし、同時に正しい方法で練習を続けることで必ず改善できるということも分かっています。
では、どうやって改善したのかというと、
まずは常に結論から端的に話すようにするということを徹底しました。相手の質問に対してまず一言で答える。
その後に意図、理由、根拠、補足を入れるようにします。これを続けるだけです。
これは本当に大切なことなので、繰り返しお伝えしますが、まず結論から話してください。
例えば「今日のミーティングはどうでしたか」と聞かれたときに、私が以前していた悪い例というのは、「今日のミーティングは最初に○○の話があって、そこから○○さんが○○について話そうと言い始めて、で、これについて議論してたら、途中で○○の件も出てきて」みたいな感じで時系列に沿って話してしまったりしていました。
これはまるで川の流れのように話が延々に続いてしまい、聞いている相手は「結局どうだったの?」と疑問に思ってしまいます。
でも今は「結論、とても有意義でした。なぜなら、これとこれとこれの決裁をもらって、それについて誰と誰と誰がやるようにここまで決まったからです」みたいな形で、まず結論から述べてから詳細を説明するようにしたのです。
これだけでも相手にとっての理解しやすさが格段に向上します。
質問者さんも「5分で考えて1分で話す」という場面で焦ってしまうということだと思いますが、まずは結論を一言で答えるということから始めてみてください。完璧な説明をしようとするのではなく、相手が一番知りたいポイントを最初に伝える、「端的」にということを意識するだけで変わってくると思います。
これはとても重要なポイントなので、ぜひ意識してみてください。
思考整理と実践的トレーニング方法
次に2つ目の質問「思考を素早く整理して言葉にするために、日常で意識していることがあれば教えてください」と、3つ目のご質問「会話中の言語化スキルを高めるために今から実践できるトレーニング方法があればご教示いただけると嬉しいです」ということについてまとめてお話しします。
まず大前提、一番大きいのは場数です。私自身、営業時代5年間営業していて、その中で本当に何千人、1万人を超えるような方と営業もしくは面談ということを通じてお話をしてきた経験や、何度も繰り返してきた会議のおかげで上手になったと思います。
具体的なアクションプラン
しかし、そうは言っても場数だけでは具体的なアクションプランにはならないので、今すぐ実践できる方法をお伝えします。
1.メモ書き
これはもう何回もお勧めしているのですが、メモ書きをすることから始めていただきたいと思います。このメモ書きというのは、メモを取るということではなくて、ゼロ秒思考の中で語られているメモ書きです。
A4用紙を横向きにし、左上にタイトルを書く。例えば「どうやったら言語化がうまくなるのか」みたいな感じでもいいです。そして右上に日付を書く。そしてその後はもう1分間、ただひたすらに自分が思うことを書き殴っていくのです。
言語化についてだったら、「結論から話す」「結論の後に補足、説明、根拠、理由を述べる」「具体的に何かに例えてみる」「場数を踏む」「メモ書きをする」「SNSを活用してみる」みたいな形で、ガーッと1分間書いてみるということです。
これはあまり実践されている方がやはり少ないという印象ですが、これを実践していただくだけでもかなり飛躍的に頭が良くなりますし、瞬発力も上がります。
ぜひまだゼロ秒思考を読めていない方は読んでいただいて、メモ書きを実践してみてください。
2.SNSを活用
SNSを活用して言語化の練習、これもできます。会社で何かプレゼンをしたり発表したり営業する機会がないのであれば、XやThreadsを使って思考をつぶやく、これとてもいいと思います。
XやThreadsは限られた文字数で書かなければいけないですし、いいねやフォロワー数で評価も測りやすいわけです。
もちろんInstagramの発信も言語化スキルを磨く上で有効な手段です。特にXの場合は140文字という制限があるので、要点を端的にまとめる練習になります。
今日学んだことや今日感じたこと、これを毎日一つずつでもいいので投稿してみていただきたいと思います。
3.普段の会話の中で意識する
そして3つ目、普段の会話の中でも意識的に練習することができます。
例えば友人やご家族に今日あった出来事を話すときに、「今日は○○な1日でした」と結論から話してから詳細を説明するということを習慣にしてください。
また、相手に質問された時に一度頭の中で
・結論は何か
・理由は何か
・具体例は何か
・相手が一番聞きたいものは何か
という構造を整理してから話す癖をつけてみてください。
4.長期的な視点で取り組む
最も大切なのは、一朝一夕では身につかないから長期的にじわじわ鍛えていくということです。これは何事でもそうですよね。筋トレもそう、ダイエットもそう、SNSもそう。長期的にじわじわ鍛えていきましょう。
質問者さんは「経験や練習不足だと自覚している」とおっしゃっていますが、その自覚があるということはとても素晴らしいことだと思います。
たくさんの方が、うまく話せないことを才能がないとか生まれつきの性格だと諦めてしまいがちですが、言語化は確実にスキルとして向上させることができます。
毎日少しずつでも意識的に練習することで必ず改善します。
1:メモ書き
2:SNSを活用
3:普段の会話の中で意識する
4:長期的な視点で取り組む
まとめ
本日は「頭と口を連動させるトレーニング」についてお話をさせていただきました。
今日のポイントをもう一度整理すると、まず私自身も元々は全くできていませんでした。「日本語喋ってくれ」と言われるぐらい本当に分かりにくい話しかできていませんでした。
しかし、結論から端的に話すということを徹底するだけで改善することができました。相手の質問に対してまず答えてほしいことに一言で答え、その後に詳細を説明する。この構造を意識していただきたいと思います。
日常的な練習方法としては、メモ書きをする、Xで思考をアウトプットする、普段の会話で意識するということをお伝えさせていただきました。
やはり一番は、本当に話す機会を増やすということなので、ぜひクラスメイトと実践形式で話していただいたり、人前で話すことについて慣れることによって確実に瞬発力が向上すると思います。
失敗を恐れずにどんどん実践の場を作って挑戦していっていただきたいと思います。
ということで、本日は「頭と口を連動させるトレーニング」というお話をさせていただきました。
今日も人生を変える1日にしていきましょう!