今回は「AI音声による読み上げ」でお届けします。
多少の違和感があるかもしれませんが、その分これまでより更新のペースを上げて、今後はより多くの配信をお届けできそうです。
ぜひ楽しみに待っていてください✨
オープニング
おはようございます。駒居です。
本日は『バズらせるためのTTPはやめろ』というテーマでお話をします。このテーマ、SNS発信をしている方であれば一度は耳にしたことがあるであろう「TTP(徹底的にパクる)」についてなんですけれども、実はこのTTPの本質を誤解している方がかなり多いなと感じています。
先日の札幌オフ会でもお会いした方からいただいた質問がきっかけなのですが、この質問がまさに多くの方が抱えているであろうモヤモヤを代弁してくれているなと思ったので、今日はしっかり時間を取ってお話しさせていただきます。
先に、結論から申し上げます。
TTPは、コンテンツをバズらせるためにやるものではありません。自分自身のスキルを最速で引き上げるための「学習手段」です。
ここを腹落ちさせるだけで、TTPに対する向き合い方が180度変わると思いますので、ぜひ最後まで聴いていただけたら嬉しいです。
それでは、いただいたご質問を読み上げます。
ご質問
TTPやロールモデルの意味が正直に受け止められない

駒居さん、いつも有益な情報ありがとうございます。先日の札幌オフ会では、直接SnsClubラジオで質問に答えてくださり、「今日も人生を変える1日にしていきましょう」と言っていただき願いが叶いました。
実は現役生だった頃からの疑問があり、正直に受け止められない事があります。
それはロールモデルとTTPです。
「これが1番バズる近道」という意味かな?とは頭では理解していますが、伸びた方の動画、工程を参考にしても、初見で見る人、それをみて惹かれる人は別物で、イコールではないと思うんです。流行りを追って投稿できる時には時すでに遅く労力の無駄にはなりませんか?ロールモデルも唯一無二で、自分もそうなる頃には万垢になっている頃ではないのかな。リサーチはとても重要だけど、今の自分には撮影の技術、編集のスキル、リール、ストーリーの構成の勉強だと思うんです。
駒居さんのご意見を頂ければ幸いです。よろしくお願い致します。
回答



ご質問ありがとうございます。
札幌オフ会でもお会いできて、僕も率直にすごく嬉しかったです。
まず最初に、この質問をしてくださったことに対して、めちゃくちゃ素晴らしいなと思っています。なぜかというと、「正直に受け止められない」と正直に言ってくださっているからです。モヤモヤを抱えたまま表面的にTTPをやり続けるよりも、こうやって疑問をぶつけてくださる方のほうが、結果的に遠回りせずに済むと僕は思っています。
そして先に言っておくと、質問者さんがおっしゃっている「撮影技術・編集スキル・構成の勉強が大事」という感覚、これは間違っていません。むしろ正しいです。ただ、ここに一つ大きな認識のズレがあるので、そこを今日は丁寧に解きほぐしていきたいと思います。
⒈ 大前提:TTPは「バズらせる手段」ではなく「学習手段」である
ここが今日のすべての起点になります。
SnsClubではTTPを推奨し、ロールモデルを設定してTTPすることを勧めています。ただ、その真意は「伸びているコンテンツをそのまま参考にして自分のコンテンツをバズらせましょう」ということではないんですね。もちろんそういった要素も一部含まれてはいますが、それはほんの一部に過ぎないと僕は思っています。
では、なぜTTPをするのか。
完全に発信初心者の方からすると、一つのコンテンツクリエイティブを作り上げる上で、押さえなければいけないポイントが多すぎるんです。ざっと挙げるだけでも、
- リサーチ
- 構成作成
- 台本作成
- 撮影
- 編集
- 振り返り
これだけの工程があります。この一つひとつに「正解に近い型」があって、それを初めからすべて自分のオリジナルで組み上げようとすると、どこから手をつけていいか分からなくなるんですよね。
だからこそ、TTPという手法が存在しています。
TTPの本質は、「0から1でクリエイティブを作ることが難しすぎるため、参考対象を設けることで各工程に慣れていくこと」にあります。
質問者さんが「今の自分には撮影の技術、編集のスキル、構成の勉強が必要だ」とおっしゃっていますが、まさにその撮影技術・編集スキル・構成力を身につけるための最短ルートがTTPなんです。つまり、質問者さんが言っていることと僕が言っていることは、実はゴールが同じなんですよね。ただ、TTPを「バズらせる手段」として捉えてしまうと、このつながりが見えなくなってしまう。ここが一番もったいないポイントだと思います。
⒉ レゴブロックで考えるTTPの本質
ここで一つ、分かりやすい比喩を使わせてください。TTPをレゴブロックでお城を作ることに例えてみます。
パターン1:説明書通りに組み立てる(=TTPをする)
レゴを買ったら説明書が付いてきますよね。その通りに組み立てていけば、誰でもお城の形にはなります。そして何より大事なのは、途中で間違えた時に「どこが違っているのか」が明確になるということです。説明書と見比べれば、「あ、ここのブロックの色が違う」「ここを少し高く積みすぎた」とすぐに検知できる。
パターン2:ゼロから自分の感覚だけで組み立てる(=自己流でやる)
これはレゴに相当精通していたり、いくつも似たものを作り上げた実績があって、ようやく成せる技なんです。初めてレゴを触る人が、説明書なしでいきなりお城を作ろうとしたらどうなるか。そもそも建物の形をしていないものが出来上がってしまう可能性が高いですよね。
僕は現役で講師をしていた時期があるのですが、この差は本当に如実に出ていました。
TTPをせずに最初から「自分が良い」と思ったコンテンツを作っている方は、どこから手をつけたらいいか分からないほど形が崩れていることが多かったんです。レゴに例えると、そもそも建物の形をしていない。だから一度すべて壊してから、1から教え直さなければならないような状態になってしまう。
一方で、ある程度TTPができている方は、しっかりと「家の形」はできています。そのため、
・「ここだけ色が違いますよね」
・「ここを少し高く作りすぎていますね」
・「この部分の順番を入れ替えましょう」
といった具体的な差分でアドバイスができるんです。教える側としても修正点が明確ですし、受け取る側にとっても「何を直せばいいか」が非常に分かりやすくなる。
つまり、TTPのもう一つの大きなメリットは「検知のしやすさ」にあります。自分自身で振り返る時も、講師やメンターからフィードバックをもらう時も、参考対象があるからこそ「どこがズレているのか」が見える。これが自己流だと、そもそも基準がないので、良いのか悪いのかすら判断できない状態になってしまうんですよね。
⒊ 「流行りを追っても遅い」という懸念について
質問者さんが「流行りを追って投稿できる時には時すでに遅く、労力の無駄にはなりませんか?」とおっしゃっていますが、この懸念はTTPの目的を「バズらせること」に置いた場合にのみ成立する懸念なんです。
確かに、トレンドに乗って結果的にバズったら、それはもちろん素晴らしいことです。でも、仮にバズらなかったとしても、その過程で構成を参考にして、ある程度同じような投稿が作れるようになっている時点で、TTPの目的は達成されているんですよね。
流行りに乗って作ったコンテンツがバズらなかった。でもその過程で撮影の段取りが分かった、編集のテンポ感が掴めた、構成の組み立て方が体に染みついた。これって、めちゃくちゃ価値のあることじゃないですか。
バズは副産物であって、目的はスキルの蓄積です。
ここを切り分けて考えられるようになると、TTPに対する「無駄なんじゃないか」というモヤモヤはかなり解消されるんじゃないかなと思います。
⒋ 「一度壊す」痛みを経て、人は納得する
先ほどレゴの話で「自己流だと一度すべて壊してから教え直す」とお伝えしましたが、実際にその場面に立ち会うと、やはり抵抗感を持つ方は多いです。「せっかく自分なりに頑張って作ったのに」という気持ちは当然ありますよね。
でも面白いのは、その失敗を一度経験した方のほとんどが、「やっぱりある程度は真似をした方がいいんだ」と納得してくださるということなんです。自分でゼロから作ってみて、思うようにいかなくて、壊されて、そこで初めて「参考対象がある有り難さ」に気づく。
この順番を踏むこと自体は悪いことではないと思います。でも、もし今この話を聴いて「なるほど」と思えるのであれば、わざわざ遠回りしなくても大丈夫です。先人たちの経験から学んで、最初からTTPを正しく活用していただけたら、それが一番早いと僕は思っています。
⒌ 僕自身のTTP経験
僕自身の話を少しさせてください。僕はiPhoneの豆知識について発信していた時期がありました。このジャンルは、正直に言うとTTPというよりも業界全体が同じような発信をしていたんですね。みんなが扱っているネタを同じように取り上げていく、そういう世界でした。
ではどこで差分を出していたかというと、コンテンツのタイトルや冒頭の部分です。ネタ自体はみんな似ている。でも、最初の1秒で「お?」と思わせるコピーライティング、キャッチコピーに関しては、かなり頭を悩ませていた記憶があります。
つまり僕も、ベースの部分はTTPをしていたんです。業界のスタンダードを踏襲した上で、自分なりの差分を乗せていった。最初から全部オリジナルでやろうとしたわけではなく、まずは「型」を身につけてから、そこに自分の色を加えていったという流れです。
そしてTTPに対して「パクるのはちょっと嫌だな」という抵抗感があったかというと、正直まったくありませんでした。クリエイティブでもビジネスでも、上手い人の真似をすることは当たり前に行われていることです。料理人だって最初は師匠のレシピを忠実に再現するところから始めますし、スポーツ選手だってプロのフォームを真似するところから入る。そこに違和感を持つこと自体が、合理的ではないと僕は考えていました。
⒍ 守破離:TTPは永遠ではない
もう一つ大事なことをお伝えします。
TTPでバズったアカウントが、ずっとそのままTTPだけを続ければいいかというと、まったくそんなことはありません。ある程度自分自身でクリエイティブが作れるようになってきたのであれば、「守破離」をしていくべきです。
守:まずは型を忠実に学ぶ(=TTPの段階)
破:型を理解した上で、自分なりの工夫を加える
離:型から離れて、自分独自のスタイルを確立する
質問者さんがおっしゃっている「ロールモデルも唯一無二で、自分もそうなる頃には万垢になっている」という感覚は、実は「離」の段階の話をしているんだと思います。自分だけの色を出して、唯一無二の存在になっていく。それは最終的なゴールとしてはまったく正しい。ただ、「守」を飛ばして「離」にいきなり行こうとすると、さっきのレゴの話と同じで、建物の形をしていないものが出来上がってしまうんですよね。
「守」があるからこそ「離」が活きる。TTPがあるからこそ、オリジナリティが輝く。
この順番を意識していただけたら、TTPに対する見え方がガラッと変わるんじゃないかなと思います。
- 次にコンテンツを作る時、伸びているアカウントの投稿を1つ選んで「構成・撮影・編集」の各工程を分解してみてください
- そのうえで同じ構成で自分のコンテンツを1本作り、元の投稿と見比べて「どこが違うか」を3つ書き出してみてください
- バズったかどうかではなく、「前回より各工程がスムーズにできたか」を振り返りの基準にしてください
まとめ
- TTPの目的は「バズらせること」ではなく「各工程に慣れてスキルを上げること」。
バズは副産物であり、スキルの蓄積こそが本質的な成果 - TTPは「検知のしやすさ」をもたらす。
参考対象があるからこそ、自分のズレが分かり、フィードバックも具体的になる - TTPは永遠ではない。
守破離の「守」として型を身につけたら、そこから自分の色を加えていく段階に進む - 「撮影技術・編集スキル・構成の勉強が大事」という感覚は正しい。
そしてその学習を最速で進めるための手段こそがTTPである
ということで、本日は『バズらせるためのTTPはやめろ』というテーマでお話をさせていただきました。
今回はちょっとレゴの話ばかりしてしまったんですけれど、伝わっていたら嬉しいなと思います。TTPって言葉だけ聞くと「パクる」という印象が先行してしまって、なんとなくモヤッとする気持ちは本当に分かるんです。でも、その正体は「学び方の型」なんだということを、今日のラジオを通じて少しでも感じていただけたら嬉しいです。
質問者さんが「撮影技術や編集スキルの勉強が大事」とおっしゃっていたこと、あれは本当にその通りです。その勉強を最も効率よく進めるための手段としてTTPがある、という順番で捉え直していただけたら、きっとこれからの発信がもっと楽しくなるんじゃないかなと思っています。
ぜひ今日から、TTPを「バズらせるための作業」ではなく「自分のスキルを上げるためのトレーニング」として取り組んでいただけたら嬉しいです。
今日も、人生を変える1日にしていきましょう!✨

